「スピードがある子はサッカーで有利」とよく言われます。たしかに足が速ければ一瞬で相手を置き去りにでき、試合でも目立ちやすいです。しかし、小学生年代において「スピード=最重要」かというと必ずしもそうではありません。むしろこの年代では、スピードをどう活かすか、またスピード以外の力をどう育てるかが大切になります。
スピードがもたらすメリット
1.突破力
相手を一気に抜き去ることができ、ゴールチャンスを作りやすい。
2.守備でのカバー範囲
足の速さはディフェンスでも有効で、裏へのボールやカウンター対応がしやすい。
3.アピール要素
セレクションなどで「速い子」は目に留まりやすく、第一印象で有利に働くことが多い。
スピードだけでは通用しない理由
1.技術と判断が伴わないと無意味
足が速くてもボールをコントロールできなければ突破はできない。スピードに任せたドリブルは上の年代になると簡単に止められる。
2.試合は“頭の速さ”が勝負
プロ選手が口を揃えて言うのは「サッカーは判断のスポーツ」ということ。どこに動くか、いつパスを出すか、そうした判断スピードの方が最終的には大きな差を生む。
3.成長期の差が大きい
小学生のうちは、体格や足の速さは「早熟」と「晩熟」で大きく差が出る。今速い子が中学以降も速いとは限らないし、遅い子が成長期に一気に伸びることもある。
本当に必要なのは「スピードの使い方」
・ボールを持っていない時の動き出し
速さよりも「どのタイミングで走るか」が重要。良いタイミングでスタートすれば、足がそこまで速くなくても相手を置き去りにできる。
・狭いスペースでのスピード
大きなコートを全力で走る速さより、数メートルの加速や切り返しの速さが試合では活きる。
・判断のスピード
ボールを受けてから考えるのでは遅い。「次どうするか」を前もって準備しておくことが、本当の速さにつながる。
小学生年代で育てたい力
1.基礎技術(止める・蹴る・運ぶ)
スピードに頼らず試合で通用するための土台。
2.判断力
スペースを見つける・仲間を使う・相手をだます。これができて初めてスピードが活きる。
3.継続力
小学生の時点では“速い”ことが一番の武器になるが、それを活かすには日々の積み重ねが欠かせない。
まとめ
小学生年代のサッカーにスピードは「必要」ですが、それだけでは不十分です。大切なのはスピードを活かす技術と判断力をセットで身につけること。足の速さに自信がある子は「どう活かすか」を学び、速さに自信がない子は「判断の速さ」や「技術」で勝負できる力を育てることが、将来につながる成長の鍵になります。
